接着芯は「絶対」ではないですが、指示通りに貼ったほうがきれいに仕上がります。
布地にハリを出すことができ、洋服の型くずれを防ぐために接着芯を使います。
また、薄い布を使ったときの透けを防ぐこともできます。
どんな接着芯があるか、接着芯についてまとめました。
接着芯とは
接着芯は布の片面に、アイロンで接着できる接着剤がついた布のことです。
キラキラ光っているほうが、ノリ面(接着側)です。
破れにくくなったり、よれよれになるを防いだり、すけすけから守ってくれます。
シャツのえりがしっかりしているのは、中に接着芯がはいっているからです。
仕上がりに美しいシルエットをめざすかたは、ぜひ使いましょう。
基本となる布は
- 布の片面に接着剤がついているタイプ(布)
- 布目のない不織布タイプ(紙)
- 伸縮性のあるトリコットタイプ(ストレッチ・ニットなどと表示されています)
- 綿のついている厚手キルトタイプ
などがあります。
白だけではなく、黒やカラーのものもあります。
とりあえず、どれを買えばいいの?
ニット(ストレッチ)素材にも使える、ニット用接着芯を探してみてはいかがでしょうか。
ニットだけでなく、ふつうの生地にも使えるので、幅広く使えます。
ニット用接着芯はほつれにくいので、とても便利です。
お値段が気になる、伸縮性は求めないという場合は薄手の不織布タイプでいいと思います。不織布タイプであれば、ダイソーなどの100均でも購入することができます。
厚みが足りない、と思ったときは接着芯を貼った生地にさらに接着芯を重ねて貼れば良いのです。
では、いろいろな接着芯をご紹介したいと思います。
有名な接着芯をご紹介
コスモ 高級接着芯 薄手・厚手
白だけではなく黒もあります。下のバイリーンには黒がなかったと思いますので、黒が欲しい場合はコスモとなるでしょう。
高級と書いてありますが、高級なのかな・・・。ちなみに、ユザワヤの実店舗で購入した時の単価は327円でした。ネットの方がお安いです・・・💧
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コスモ 高級接着芯 厚手 【100cm×2M】 |
バイリーン お徳用接着芯 やわらか・ふつう・しっかり
手芸屋さんでよく見かけるタイプです。お値段も素材感もコスモとほとんど同じなのでどちらを購入されてもさほど違いはないと思います。黒はなかったような気がします。
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これは絶対お徳!!接着芯 おすすめ接着用品です!【不織布 厚手 薄手 バイリーン 洋裁道具 製図用品 手芸材料 ソーイング パッチワーク 和洋裁道具】10P03Dec16 |
ダンレーヌ(日東紡)の布タイプ接着芯
色・厚みが豊富にあり、生地にあわせて選ぶことができます。
布のようなやさしいなめらかな手触りで、透け防止にぴったりです。ストレッチ性もあります。厚みが豊富にあるとは言え、不織布ほどの厚みやパリッと感はありません。衿のようにパリッとさせたいときは、コスモ・バイリーン社製の接着芯をお使いになる方がいいでしょう。
お値段的には少し高めになります。
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接着芯 ダンレーヌ(R222) 中肉用 122.朱色 (k) |
100均(ダイソー)に売っている接着芯
不織布タイプです。薄めですが、しっかりしていて接着芯としての機能は十分です。
接着テープ(伸びどめテープ)
両面接着・片面接着タイプがあります。色も豊富にあり、太さもいろいろあります。もちろんニットタイプもあります。
とりあえず、6~10mm幅の片面接着の白と黒をもっていると使い勝手が良いと思います。
わたしは、ジグザグ縫いでの端処理(縫い代の始末)ミシンが面倒&見栄えがちょっと・・・と感じてしまうので、生地にあわせた色の接着テープをネットで購入し端処理につかっています。端処理作業はとってもラクになりましたし、見た目も生地と同色で気にならないのでかなり重宝しています。
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アサヒ アイテープ 平 片面接着 9mm 白 |
接着芯を使う場所とは
おもに型紙の以下の部分に、接着芯を貼るよう指示があると思います。
- 見返し
- ヨーク
- アームホール
- カフス
- 身頃のポケット口
- 後ろ身頃のファスナー部分
見返しには必ず接着芯をつけたほうがいいです。
負荷のかかりやすい襟ぐりは接着芯がある方がシルエットがしっかりして首元がきれいに見えます。
上の接着テープのところにも少し書きましたが、個人的にですが、生地が薄くてジグザグ縫いが難しいとき(割った肩など)に接着テープを使ってらくらく「端処理」しています。
接着テープは、貼るとほぼほつれることがないのです。便利ですよね。
接着芯の裁断(カット)の仕方
基本的に接着芯は、縫い代の分も必要(=表布と同じ布目で裁ってください)と書かれています。
本などによると、縫い代も含めてベッタリ貼れという指示になっていることが多いと思います。
ですが、わたしは個人的にですが、部分によっては縫いしろを含めません。
下の写真のように、縫い線の内側だけ、縫い線にそって、接着芯を貼り付けています。
見返しのような部分では、縫いしろにまで接着芯を貼ってしまうと接着芯の分だけ生地が厚みを増してしまい扱いづらくなるからです。
- 肩をあわせたときに厚みがでてしまうのを避けたい
- 肩が割りづらい
このような状態にならないように、縫い代には接着芯をつけないことにしています。
また、身頃とあわせたあと衿カーブ部分に数センチおきにハサミを入れると思いますが、接着芯が縫いしろまでついていると、
ハサミを入れた後も見返しがしっかりしすぎてしまってゴワゴワするような・・・気がするためです。
接着芯の貼りかた
アイロンを押しつけるだけです。
このときスチームはつかいません。乾いた状態でアイロンする「ドライアイロン」です。
ふだんアイロンをするときのように、前後左右に動かしたりまーるくかけたりはしません。ギューっと押しつけるだけでOKでう。
アイロンの温度は、生地にあわせます。
接着芯の説明に何度くらい(中温)でアイロンしてくださいと書いてありますが、生地自体が耐えれる温度にあわせます。
接着芯はそんなに高温でなくとも、問題なく接着できます。
接着芯がどのような仕組みかというと、熱いときに裏側のキラキラと光っている接着剤が溶け、冷めたときに接着剤が固まります。
冷めたときに初めて接着完了!と、なるのです。
もし「接着がうまくいかなかった場合/失敗してしまった場合」は、もういちど熱いアイロンをかけてゆっくりと剥がしてみてください。きれいに・完全には剥がせないかもしれませんが、通常時に力をつかって引き剥がすよりかはいいはずです。
Q. 接着芯をつけたら生地に変なシワが寄った
地直しをしなかったときに出やすいようです。
パターンを写す前に、シワを伸ばすためにアイロンをかけていると縮みが出ることはあまりないのですが
これをしていなかった場合に、生地が縮んでしまったのでしょう。
または、スチームアイロンの蒸気によって接着芯が縮んでしまったのかもしれません。
Q. 接着芯が剥がれてくる
- 接着温度が低すぎた
- 接着温度が高すぎた
- 押し当てる時間や圧力が足りなかった
のではないかと推測できます。
おわりに
どの接着芯を使うかによって、接着後の風合いやシルエットが違ってきます。
ハリ感ややわらかさの具合があまりよくわからない場合は、
生地のはぎれ部分に接着して、具合を確認してから使うようにしましょう。